3月 13 2021

お櫃おひつを使うという贅沢

楕円形のおひつ

子供の頃、おくどさんにかけた一升釜から炊きたてのご飯を”おひつ”に移して、大湯気を立ててから布巾をかけ蓋をして、一日かすかな木の移り香と、わずかに自然保温されたご飯を食べた思い出が、何十年も頭の片隅に残り香のように有った。

先日、「おひつ」で検索していたら、琵琶湖の対岸(比良)に工房が有る事が分かり、急に思い立って行ってみた。

パンフレット

中川木工芸 比良工房 www.nakagawa-mokkougei.com

三合、五合と言うのもサンプルで見せて戴いたが、昔の印象が強くすごく小さく感じた。杓文字しゃもじすくうのにも窮屈な感じがした。

ショウルームに入った時から完成品で置いて有った楕円形の物がとても気になっていたが七、八合は十分入りそうな大きさなので、殆どの場合 二、三合しか炊かないのですぐには決めかねた。

応対して戴いた奥様のお勧めで工房内を案内して戴いて、従業員の職人さんにも色々と疑問に答えて戴いた。そうこうして時間を過ごす間に心も決まり、写真のとおり楕円形の物を買い求めて来た。

二合のご飯を移してみた。確かに入れ物としては大きいがテーブルの上に置いても座ったままで、ご飯もよそえるしテーブルとの大きさもマッチしている。好い買い物をしたと久し振りに嬉しくなった。

平成のいつ頃だったか、とあるコンビニでおにぎりを買った時、初めて「温めますか?」と聞かれた。「えっ?温める」といぶかしげに見ている私を怪訝そうに見返すので、「おっちゃんは冷めてる方が・・」と余計なことを言ってしまった。何故かその頃から残り香(記憶)を強く意識するようになったような気がする。

夜食べても美味しく戴く事ができた。また、子供たちが集まった時、混ぜご飯で一杯にしよう。

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