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RS-44をデジピータとしてパケット通信

11月
29
2024
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RS-44 の SSB トランスポンダーを音声ではなく、パケット通信として利用しようという動きで X が賑わっている。早速見よう見まねでやってみた。


このブログは備忘録としてまとめたもので、実際のテスト及び運用に関するノウハウは下記の X ポストに習って実施しました。
きこり/jk2xxkさんのXポスト Special thanks to JK2XXK 戸根様

GreenCube のように SoundModem と GCT 一式では出来ない


GreenCube はスプリットなので衛星はこちらの電波を全部受け取って、そのデータを送ってくるので送信を終え、 受信状態になってから自身のデジピートされたデータが返ってくる。 従って GCT (GreenCube Terminal version 1.0.0.92) で文字列を SoundModem (ソフトTNC:Ver.0.10b) へ送ると、 PTT操作が行われ自動的に無線機から送信される。 衛星から返ってきたデジピートされた自分の文字列(又は他の人の送信文字列)は無線機から、同じ SoundModem を通して元の GCT へ返ってくる。

ところが音声用のトランスポンダは、CQ を出すと自分の声が反響のようにすぐ返ってくる。 つまり同周波数のスプリットではなく、クロスバンドなので、送信と受信を一つのモデムとGCTでは出来ない。 ただし、IC-9700のように衛星モードが有れば、無線機は一台で済む。

    送信・受信用セット


  1. 先ず通常通り、2mと70cmのアンテナが繋がった無線機(ここではIC-9700)から、 USBケーブルをPCに接続して、そのポートを SoundModem の Input/Output に設定する。 (詳しくは衛星自動追尾システムの構築を参照)

  2. SoundModem [Settings] → [Device] の [Server setup] で AGWPE Server Port : 8000 / KISS Server Port : 8100 になっていることを確認する。

  3. ここで SatPC32 (V.12.10) の [CAT] を次のように設定する。

  4. 周波数一覧の上2行は DOPPLER.SQF に手作業で先に加えて置く。いずれ運用中〈後述)にここを書き換えながら調整する。 つまり、Uplink の 2m を周波数変更して、Downlink が 435.615 MHz(他のSSB運用者に迷惑とならない範囲で利用)に衛星固定される様にする。 この様にすることによって全ユーザーが同一周波数で受信することが出来、まるでデジピーターのように利用することが可能となる。 (この設定で無線機の周波数変更はほぼリアルタイムとなる。)

  5. GCT の [Sat] と [Via] を図のように設定する。
  6. Sat 欄は他のデジピータ系衛星(例えば SONATE 2 など)でもOK。
    Via 欄はハイフンを入れずに RS44 と書くと通信データの via に出力される。(Thanks for INFO to JH1NHK)
    ただし、RS-44 と書くと正しくデータ出力されない。

  7. GCT の [Settings] でポートが SoundModem と同じ AGWPE Port : 8000 / KISS Port : 8100 になっていることを確認する。

    受信専用セット


  1. 受信専用 SoundModem を作成する。現行の SoundModem のフォルダを丸々コピーして受信専用ショートカットを作成する

  2. 起動して(重複メッセージは無視)[Server setup] で AGWPE Server Port : 8001 / KISS Server Port : 8101 に設定する。 これで、次回から重複メッセージは出ない。

  3. 受信用GCTは二重起動しても異常は発生しないので、[Settings] でポートが SoundModem と同じ AGWPE Port : 8001 / KISS Port : 8101 になっていることを確認する。

運用中の調整

    衛星固定のループテスト


  1. 当初の DOPPER.SQF の設定が左図最上部だとして、ループテストの結果右図のように中心周波数とずれていた場合


  2. SatPC32 の [CAT] ダイアログボックスの [Upl. Calibr.(Hz)] フィールドに[▲][▼]を押して±の数値を入れてループしてみる。
  3. 目的は右図のように中心周波数マーカーがパケット幅のセンターに来るようにすること。 なお、コマンドボックス内の V+ に付いては周波数が VFO など他からの要因で変化するので V- に変更しておく。


  4. 納得できる範囲に収まったら赤枠で囲んだ [Change/Store Data File] ボタンをクリックして、保存ダイアログで [Uplink Calibration] を押す。

  5. 保存されると左図のように 145990(kHz) だったアップリンク周波数が 145987.9(kHz) に変更されている。 この調整はデコード出来ない AOS 近くでもパケットさえ見えれば出来る作業なので毎回最初にループテストを兼ねてやると良い。
    (今回の例はキャリブレーション -2100 Hzの例である。)

    自己の周波数と外れた所に信号が見えた時の操作


    結構難しく現在模索中
    SatPC32 のコマンド VV- にして周波数を固定しているが、 必要な時にこれを解除 (V+) して周波数を変動可能にした上で [][]、又は VFO で目的の信号に合わせる方法を検証中。 435.615 MHz 固定に戻りたい時は [V-] にするだけで戻れる。



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