眠っていたパソコンが Linux (Debian)で蘇る
次々と新しいマシンを購入できるほど余裕もないので、WindowsXPもサポート対象から外れる(2014年4月8日まで)こともあり、自宅で一般的に使用する程度の用途ならいっそのこと Linux (リナックス)にしてみようと思い立ちました。
まず本格的なデスクトップ環境を整えるまでに、ノートパソコンに Debian (デビアン =Linuxのひとつ)を入れてみることにします。 安定して使用できる Debian 6.0.6 コードネーム Squeeze (スクィーズ)を選択することにしました。
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2013年5月4日 Debian 7.0 (Wheezy=ウィーズイ)が安定版としてリリースされました。6.0 (Squeeze)は Skype が対応していない、OpenOffice が標準で LibreOffice を使いたい場合は入れ直しが必要など少し我慢が必要でした。早速インストールして見たところ、画面まわりもスマートフォンのような斬新さで使ってみるのが楽しみです。 (2013/05/07 追記)
Wheezyをインストールするときは、Squeeze 6.0をWheezy7.0に置き換えてお読みください。
- 早速、デビアンの日本語サイトを見てみることにします。
ここは、日本で Debian を普及させようとしている任意団体のサイトです。困ったときに役に立つかもしれません。
赤い帯の[ダウンロード]をクリックして、ダウンロードページから[PC/サーバー用CDイメージ(32ビット)]を取得します。 - これを日頃お使いの CD/DVD 作成ソフト(参考:CD Burner XP)で「ISO イメージの書き込み」を使って インストール用 CD にしてください。
さて、いよいよ Linux のインストールです。使用するマシンは acer ASPIRE one(CPU: Intel Atom N270 1.60GHz)というネットブックです。
CD ドライブがありませんので USB タイプの外付けを使用します。(BIOS で起動順位を、外付けUSBドライブが一番になるようにしておきます)
=MEMO=
今回使用するようなネットブック等は、リカバリCDが通常付いて居らず、ハードディスク内にそのイメージを持っています。
このまま Linux をインストールするとその部分を壊してしまいますので、後々 Windows を使いたい方は作業を中止するか、Linuxを良く知っている方のアドバイスを受けてください。
- 起動するとすぐにメニューが表示されます。[Graphical install]を矢印キーで選択し[Enter]します。
- 次のメニューは「Select language」です。アルファベット順のメニューから[Japanese – 日本語]を選択し、[Continue]します。
- ここから日本語表示に変わります。「場所の選択」は[日本]がすでに選ばれているので[続ける]をクリックします。
- 「キーボードの設定」も同様に[続ける]をクリックします。
- しばらくすると、「ネットワークの設定」でストップします。
- ルータが DHCP になっていれば、自動的に設定が終了し[ホスト名]を聞いてきます。
- つぎの[ドメイン名]は空白のまま続けます。
- 「ユーザーとパスワードのセットアップ」では、Windows での Administrator、ここでは root のパスワードを設定します。
- [新しいユーザの本名(フルネーム)]を入力します。これはユーザアカウントとしてのユーザー名ではありません。
- [あなたのアカウントのユーザ名]を入力します。
- [新しいユーザのパスワード]を二回入力し、続けます。
- 「ディスクのパーティショニング」では、[ガイドによるパーティショニング]を利用し、[ディスク全体を使う]パーティション作成をします。
- [パーティショニングをするディスクの選択]は今回はハードディスクが一つなのでそのまま続けます。
- [パーティショニング機構]は推奨どおりに選択して[続ける]をクリックします。
- 設定をやり直せる最初のメニューに戻りますが、[パーティショニングの終了とディスクへの変更の書き込み]をします。
- 実行すると既にあるデータはすべて破壊されるのでもう一度確認されます。[はい]を選んで進めます。
- フォーマットされインストールが始まります。
- 「パッケージマネージャの設定」と言う画面で、他のメディア(二枚目のCDなど)を検査しますかと聞かれますが今回は一枚のみですので[いいえ]のまま続けます。
- [ネットワークミラーを使いますか?]と聞かれます。
- 次の質問はどこのミラーサイトを使うかと言うことですが、既定どおり[日本]→[ftp.jp.debian.org]と画面をたどります。
- 次のページの[HTTP プロキシの情報]は、一般的には空白で先に進みます。
LANポート(RJ45)と無線LANを両方共持っている私のマシンの場合は、eth0(ケーブル)と wlan0(無線)の二つが表示されます。
無難なところケーブルを繋いで eth0 を選択して続けます。(無線にしたい場合でもインストール終了後に行います。)
既定で[debian]が入っています。得に希望がなければそのまま[続ける]をクリックします。
こちらはログインなどで使用します。先頭文字は小文字アルファベットである必要があります。ファーストネームを小文字で書けばいいでしょう。
CDが一枚なので「その他のソフトはインストール中ダウンロードしますか?」と言う意味になります。[はい]を選択して続けます。
さて、ここまで来たら少し休憩してください。ここまでの作業も画面を読みながら進めれば、上記の説明を読むまでもないと思います。
- [Debian パッケージ利用調査に参加しませんか]
- 「ソフトウェアの選択」では、今回の目的としてはすでに選択されているグラフィカルデスクトップ環境、標準システムユーティリティで進めます。
との誘いですが、意味が良く分からなければ[いいえ]のままで構いません。
再びインストールが始まります。食事でもして、しばらくインストールのことは忘れてください。
- [マスターブートレコードに GRUB ブートレコーダをインストールしますか?]は既定どおり[はい]で続けます。
- 「インストールの完了」で[続ける]をクリックすると、インストールを終了して再起動します。
立ち上がって来たらもうグラフィカルなパスワード入力画面が表示され、ログインするとオフィス、グラフィックエディタ、写真編集ソフトもちろんインターネット・メールも一通りは揃っています。Windowsと同様、まず最初にアップデートだけはしておきましょう。
メニューバーの[システム]から、[システム管理]→[アップデート・マネージャ]を立ち上げ、インストール時設定したパスワードを入力するとアップデートができます。実際のデスクトップマシンにするにはウィルスチェックソフト(お勧めは Clamtk(グラフィカルなClamAV)=clamtk_4.4x-x_all.deb)はかかせませんが、とりあえずLinuxに慣れるには何時でもインストールし直せる程度にしておくのも方法です。